11/25 プレイベントPart2〜東浩紀『ゲンロン0 観光客の哲学』読書会

11月25日(土)14時からホテルセンチュリー21広島にて、ひとときの宮島星空旅行プレイベント第2弾となる東浩紀『ゲンロン0 観光客の哲学』読書会を行いました。

 

ひとときの宮島星空旅行は来年1月27日(土)の第1部に批評家の東浩紀氏をゲスト講演者としてお迎えします(詳しくはこちら→東浩紀ゲスト講演「観光から考える記憶とつながり」)。その東さんの講演をより深く楽しむために開催した読書会。

 

そして、なぜひとときの宮島星空旅行に東浩紀さんをお迎えしたのかを伝えたくて開催した読書会でもあります。

 

読書会は参加者の方々に東浩紀氏の著作を読んだことがある方もいらっしゃることもあり冒頭から“東浩紀論”が展開される意外な展開に。東浩紀という人物に出会ったきっかけを語り合うことから始まりました。東氏は2000年代初頭の『動物化するポストモダン』で日本のオタク論を論じています。2011年の震災以降は『チェルノブイリダークツーリズムガイド』『福島第一原発観光地化計画』など観光と思想を融合したような作品を発表していたり活動の幅がとても広い人物です。参加者それぞれが長い東さんの活動の中でどのような出会い方をしていたのか。その話はその人それぞれの趣味や人生と緩やかにリンクしているようで、まさに書物との出会いって素敵だなぁと感じました。

 

議論は「観光客とは」と、作品のテーマへ。そこではグローバリズムの拡大による日本への外国人旅行者の増加の話や、「観光」がもつ“お気軽さ”や“表面的なもの”が語られ、京都という地域が持つ“おもてなし”の風土の深さや怖さを知ることが出来ました。

 

著作のテーマの一つでもある「二次創作」ではいわゆる“聖地巡礼”が持つ地元がもつ複雑な感情が語られました。アニメの舞台となった場所へ実際に行ってみる“聖地巡礼”。地元の人はその現象を歓迎しているのか。嫌がる人もいれば、歓迎してくれる人もいる。それが参加者の体験を聞くことで肌で感じることが出来ました。その実体験では偶然の地元の人との出会いが“聖地巡礼”を豊かにしてくれた素敵なエピソードが披露され、それはまさに東さんが昔から提唱する“誤配”が生む素晴らしさそのものだった気がします。とても感動するお話でした。

 

議論はSNSが持っていた希望と現状についてテーマが移りました。SNSが人と人を分断してしまったという見解は東さんに限らず現在の世界を見渡せば共有できるものです。それを乗り越えるために東さんは東京でゲンロンカフェを経営して“リアル”を大切にしているのではないかという意見も出ました。

 

そしてSNSのなかでもInstagramが“炎上をしない”特殊なものであるという指摘はとても熱い展開でした。その理由についても深い議論が展開され、素晴らしい見解と感性が“リアル”の場所で広がってゆくことの興奮を味わいました。

 

 

終わってみればあっという間の2時間。

最後にひとときの宮島星空旅行に東浩紀さんをお呼びした理由を語らせてもらい、その理由に共感をしていただきました。その理由はきっと1月27日に弥山の上で多くの方にお分りいただけるものと信じています。この読書会はそれをとても“リアル”に感じることが出来ました。

 

私たちはネットもリアルも手放すことは出来ません。それは東さんも語っていることです。こうしてネットだけでなく“リアル”な読書会で繋がれた縁をこれからも大切にしてゆきたいと心から思いました。

 

ご参加くださった皆様には心から御礼申し上げます。

ありがとうございました。