“観光客”とひとときの宮島星空旅行

 11月25日(土)14時からホテルセンチュリー21広島にて「ひとときの宮島星空旅行プレイベントPart2~東浩紀『ゲンロン0 観光客の哲学』読書会」を行う。

 

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 ここでは『ゲンロン0 観光客の哲学』の感想を書くことで、このイベント「ひとときの宮島星空旅行」の哲学に近づいてみたいと思う。

 

 読書会は主には第1章「観光」を叩き台にはじめる事となる。第1章では観光=ツーリズムがどんな歴史で始まったのか、そして現在の観光が世界的に広まっている理由などが語られている。そして、学問的には“まじめ”に分析されることのなかった“観光”を切り口にこれからの未来を語ろうとする東浩紀の目的が披露される。

 

私はこの章の最後の部分が好きだ。

“観光”はグローバリズムを前提にしか拡大しない。東浩紀は思想の世界で批判的に語られがちなグローバリズムをあえて肯定的に語る。この2年は反グローバリズムが何かの反動のように台頭している。英国のEU離脱や、米国の新大統領誕生など、自国の利益を前面に押し出す風潮が世界の潮流だ。それをあえて“観光”を切り口にグローバリズムの肯定論を切り出す東浩紀の論理は実にさわやかだ(かといって、全面的に肯定しているわけではない)。その一例として挙げられている下のBBC製作の動画はとても面白い。いかに世界が“フラット”になっているかがわかる動画だ。

 

 世界が豊かになり、世界中を観光することができ始めている世界が今だ。これはまじめな顔をして考えなくてもあきらかに“平和”な状態だろう。

 

 国境はきっとなくならないが、それを自由にまたいで行ける世界。現状を肯定しながらも自由な世界。それを象徴するのが“観光”だ。

 

 ひとときの宮島星空旅行実行委員会のメンバーは観光業にたずさわる者たちである。わたしたちの仕事が世界の“国境”を飛び越えて(国境をなくすのではなく)、誰かに楽しい思いをしてもらえるのかもしれない-そんなロマンを信じていたいのである。東浩紀の“観光客の哲学”はそんなロマンを哲学的に後押ししてくれているような気がするのだ。

 

 たくさんの人たちに思い思いの自由さで星空を見てほしい。夜景を楽しんでほしい。

 

 そんな想いで始まったひとときの宮島星空旅行。その想いは“観光”が持つ“自由さ”の肯定の上に成り立っている。

 

 そんな想いを読書会では語りたいと思っている。